森ノ宮医療大学の評判(卒業生)
卒業生の声
野口 奈帆
2023年3月卒業
日本生命病院/看護師
ケアの内容はさまざまでも、患者さんやご家族に、安心を提供する大切さは同じ。
看護師をめざしたのは、入院していた祖父に聞いた「人に感謝される仕事だよ」といった言葉や、看護師として働いている親戚の勧めからでした。森ノ宮医療大学に魅力を感じたのは、実習先の多さ。「将来の就職先は、さまざまな病院を実際に見て考えたい」と思っていた私にぴったりでした。現在勤めている病院も、実習先の一つです。今は脳神経外科、精神科や皮膚科など、多様な疾患の入院患者さんを担当しています。精神疾患で心が落ち込んでいる方とコミュニケーションをとったり、入浴が困難な皮膚疾患の方の身体を拭いたり、対応はそれぞれですが、患者さんに寄り添い、安心で安全な看護を提供することは変わらないので、その実践を心がける毎日です。最初は意思疎通が難しかった患者さんにも、根気よく接し続けることで、治療を受けてくださるようになったということがありました。自分の働きかけが、患者さんに通じたときに、大きなやりがいを実感します。臨床で役立っているコミュニケーション力は、在学中に鍛えられ、自分の強みになっています。グループワークの多いカリキュラムのおかげで、成長できました。これからも、患者さんはもちろん、そのご家族の方にまで安心していただけるような看護師をめざして頑張ります。

松村 夢
2017年3月卒業
大阪市保健所 感染症対策課/保健師
人と医療をつなぎ、生きがいや居場所をつくっていく。
元々は看護師をめざして大学に入学しましたが、保健師の先生が教えてくれた「公衆衛生」の授業で健康教育や保健指導に興味をもち、そこから保健師の道を決意しました。現在は、大阪市保健所の保健師として、市民の皆さんの健康づくりに邁進しています。結核などの感染症の蔓延を防ぐための疫学調査や接触者健診の実施、また、保健福祉センターが感染症患者の支援を行うためのマニュアル作成、支援体制の整備などの事業運営にも携わっています。以前、新型コロナウイルス感染症対策グループに配属されていたときには、感染者の療養に関する情報を集約した「療養のしおり」も作成しました。当時、自宅療養者に配布していたので、ご覧になった方もいるかもしれません。保健師自らが地域に足を運んで課題を見つけ、働きかけていくことができるのが保健師の魅力だと感じています。市民の中には、医療的な支援があることを知らない方、個々の事情で支援を受けていない方など、さまざまな方がおられます。人と医療、人と人をつなぎ、生きがいや、居場所をつくれるように、一つひとつ働きかけていきたいです。

辻 歩高
2021年3月卒業
北野病院/理学療法士
リハビリテーションで救える命がある。信頼関係を構築できるプロをめざす。
高校時代に患者としてリハビリテーションを受け、身体の構造に興味をもったことが今の原点です。現在は、呼吸器外科や脳神経外科など幅広い診療科をもつ北野病院で、主に中枢疾患※1患者さんを担当しています。麻痺の方に対して歩行や動作の訓練をすることが多いのですが、症状や原因はさまざまで、画像所見が似ていても必要な訓練が異なるなど、非常に難しい分野です。自分自身で考え悩みながら、先輩方に相談しながら、患者さんに向き合っています。また、他職種との連携も盛んで、作業療法士や言語聴覚士とは密に情報を共有して、より精度の高いリハビリテーションを追求しています。
今後の目標はICUでのリハビリテーションチームに所属し、超急性期※2のリハビリに関わること。例えば人工呼吸器をつけた患者さんに対して、より早く人工呼吸器から離脱するために肺を膨らませやすい体位にしたり、痰を出しやすい姿勢にしたりすることで「命を救い、日常への復帰を促す」、そんなリハビリテーションに携わりたいと思っています。森ノ宮医療大学は、今でも在学中にお世話になった先生を訪ね、勉強会に参加するなど、医療人としての拠点です。これからも学び続け、患者さんに信頼される理学療法士をめざしたいです。
※1:脳腫瘍、脳卒中・脳血管障害など
※2:病気の発症や手術の直後の状態のこと
成山 侑希
2022年3月卒業
芦屋整形外科スポーツクリニック/理学療法士
在学中の学びを、臨床の現場で実践し、さらに技術を磨き続ける。
高校時代にバスケットボール部のマネージャーを経験。選手のパフォーマンス向上に貢献することに喜びを感じる活動の中で、具体的なサポート方法としてテーピングに興味を持つように。身体の構造や運動について、さらに本格的に探求したいと考えたことが、理学療法士をめざすきっかけになりました。現在は、一般患者からプロのアスリートまで診療している整形外科のクリニックでリハビリテーションを担当しています。患者さんの症状に合わせて、関節や筋肉を正しく動かせるように、痛みが取れるように施術。時間に限りがあるので、その中でいかに速やかに状態を把握し、的確な処置ができるか、効果的な施術方法を考えられるか、臨床で経験を積みながら、技術を磨いています。その基礎になっているのは、在学中にご指導いただいた工藤先生の教えです。なぜ痛むのか?その原因を、エコーを使って目で確認しながら探っていく。仮説を立て、違ったら次を試す。そうして、わからないことをなくしていくというプロセスを、現場で実践しています。クリニックでは週に1回勉強会があるなど、知識や技術をスキルアップすることがやりがいになっています。さらに成長を重ね、多くの患者さんを笑顔にできるようになりたいです。
中島 千晶
2020年3月卒業
ベルデさかい/作業療法士
表情や仕草、わずかな反応から想いを読み解く。できる喜びや楽しさを感じてもらうことがやりがいです。
現在私が勤務している施設を利用されている重症心身障害者とは、重度の肢体不自由と重度の知的障害が重複している状態の方のこと。そのため、利用者さんとのコミュニケーションは、声なき声が中心です。表情や仕草、眼球の動きなどごくわずかな変化や反応を見逃すことはできません。最初は、私に務まるのかとプレッシャーを感じていましたが、信頼できる先輩方から「何でも聞いたらいいよ」と言ってもらうなど、周囲の方々と協力しながら業務にあたっています。
森ノ宮医療大学では1年次から臨床実習があり、早い段階でいろいろな領域を経験できたのは、今の自分にプラスになっています。また、実技を通した実践的な授業も多く、作業療法士として道を切り開いてこられた先生方の考えを、在学中に知っておくことができて良かったと感じています。これからも利用者の方が楽しさを感じられる作業療法をめざして、経験を積み続けたいです。
山村 昂輝
2021年3月卒業
兵庫県立はりま姫路総合医療センター/臨床検査技師
ゴールのない探究の世界。心エコー図(心臓超音波検査)を極めたい。
自分自身の闘病経験から医療職に興味を持ち、その中で臨床検査技師を選んだのは、一つひとつ丁寧に取り組むことが好きな自分に向いていると思ったからでした。現在は、高度な循環器病(心臓病や脳卒中など)にも対応している総合病院の臨床検査部門/超音波センターに所属。「心エコー図(心臓超音波検査)」を専門に担当しています。心臓弁膜症や先天性心疾患など、時間をかけてしっかりと検査する必要のある方も多く、医師の求める検査項目やカルテを読み込み、どこにポイントを置くべきかを頭に入れてから検査に臨んでいます。一方で、「思い込み」は危険なので、先入観を捨てることも意識しています。知識の量や技術が向上すれば精度を上げることができるためゴールがなく、どこまでも追究できる点に超音波検査のやりがいや責任を感じています。
在学中は、学生に対するサポートが手厚かったのが一番ありがたかったです。講義や実技でも学生の意見を取り入れてくれたこともありました。今後さらに経験を積み、唯一無二の臨床検査技師をめざしたいと思っています。
小林 美湖
2020年3月卒業
大阪市立総合医療センター/臨床検査技師
先生が話してくれた臨床の話を、いま改めて振り返っています。
外からは見えない身体の状態を数値化、画像化する臨床検査というものに興味を持ち医療の道へ。現在は、血液検査部門で、血球算定検査と血液ガスの検査を担当し、白血球や赤血球などの血球数や、酸素・二酸化炭素の分圧などを測っています。大規模な病院なので、一日の検体数は1,000点を超えることも。本当にさまざまな症例に対応しなければなりませんが、血液は身体の状態を知る大切なデータなので、誤りのないよう、正確かつ迅速な検査を心掛けています。
臨床の現場で起こりがちなミスや状況について、実体験を交えながら教えてくれた森ノ宮医療大学の先生方。いまは現場で、先生が仰っていた注意点、貴重なアドバイスの意味を改めて振り返っています。
臨床検査部門には、医師や看護師から検査結果についての問い合わせが頻繁にあり、それらに対応するのも私たちの役目。最初は難しい専門用語に戸惑うこともありましたが、現場の上司や先輩方に聞きながら徐々に慣れていきました。経験を積み、血液検査のスペシャリストになることが目下の目標です。
荒木 陽孝
2022年3月卒業
大阪医療センター/臨床工学技士
一刻を争う状況のなかで、適切な判断を随時求められるのが臨床。責任をやりがいに変えて、研鑽を重ねる。
幼い頃から機械が好きで工学の分野に興味がありましたが、ケガを通じて病院のお世話になったことをきっかけに医療分野にも関心を持つように。医療と工学の両方に取り組める臨床工学技士は、自分にぴったりの職種だと感じました。現在は、幅広い疾患に対応する国立病院に勤務。人工心肺業務や呼吸器関連業務など、多様な業務をローテーションしながら、主に人工透析を担当しています。患者さんの体調、例えば血圧などが人工透析中に急変することもあるため、それを未然に防ぐ対策や、発生時の迅速な対応が求められるなど、教科書では学べない経験を重ねながら、命を預かる責任と緊迫感をもって業務に臨む毎日です。一刻を争う状況のなかで自ら下した判断が、先輩に認められたときが、成長とやりがいを感じる瞬間です。森ノ宮医療大学の学びで特に役立っているのは、チーム医療教育です。患者さんについて看護師や多職種と情報共有することは日常的にあるので、在学中に多職種との関わりや視点などを学べたことは、協働の礎になっています。将来は研究にも取り組み、臨床工学の発展にも貢献することが目標です。
吉田 あかり
2024年3月卒業
医学研究所北野病院/診療放射線技師
問診や案内など、検査の前後も大切な仕事。責任感とやりがいを感じながら、経験を積む日々。
医療職には自分のためだけでなく、患者さんやそのご家族のために役立てるという点に興味がありました。その中で診療放射線技師を選んだのは、たった一枚の画像に自ら培ったスキルや知識を込めることができるという点に魅力を感じたからです。
現在、私は約60名以上の診療放射線技師が所属する総合病院で勤務しており、主にCT検査を担当しています。私の所属する放射線部では一日に600件以上の検査を行っております。また都市部の病院という立地から患者さんの年齢や国籍も多様です。時には問診や案内に苦労することもありますが、検査結果を含めて一人ひとりに丁寧に向き合うことを心がけ、日々業務に取り組んでいます。検査技術だけでなく、次々に来られる患者さんをスムーズに検査できるよう、呼び出しから検査、送り出しまでの一連の動作をいかに効率的に進行できるか、段取りも工夫できるようになってきました。在学中の講義や実習で常に自分で考えるように教えていただいたことが、臨床で役立っていると感じます。また、患者さんのケアをする看護師と協働することも多く、森ノ宮医療大学ならではの本格的なチーム医療教育で学んだ知識が実践の場で生きています。検査結果を一番先に確認するため、責任は重いですが、その分やりがいも大きい仕事です。これからも経験を積んでスキルアップし、今以上に自信を持って臨めるようになりたいと思っています。
礒尾 暉人
2024年3月卒業
株式会社京都科学【海外営業課】/診療放射線技師
医療機器メーカーという選択。診療放射線技師の知識を生かし、人や社会に貢献する。
人や社会に貢献できる仕事がしたい。そんな想いが強くなっていた時期に、親族がMRI検査で早期に腫瘍が発見されたことから診療放射線技師という職種に出会い、この道をめざすようになりました。森ノ宮医療大学には多くの医療系学科があるため、医療のさまざまな情報も集めやすいです。その中で、診療放射線技師には病院などの医療機関で働くほかに、医療機器メーカーで活躍する道があることを知り、興味をもったことがこの仕事に就いたきっかけです。
放射線ファントム※や教育用シミュレーターなどの自社医療製品を顧客に提案することで、放射線の不十分は精度管理が原因となる医療事故を防いだり、世界中に質の高い医療教育を届けたりすることができる、そこに魅力を感じています。海外営業課ですので、もともと得意だった英語も生かせますし、診療放射線技師の国家資格をもっているからこそできる丁寧な説明や提案力を武器に、より多くの人や社会に貢献したいと思っています。
※ファントム:放射線量を決定するための医療用の模型
前川 結花
2022年3月鍼灸コース卒業
銀座ハリッチ/鍼灸師(美容鍼灸)
お顔から睡眠、体質まで、多方面から健やかな美にアプローチ。
鍼灸師を本気でめざすきっかけになったのは、森ノ宮医療大学のオープンキャンパス。自分の技術を生かして活躍できる分野の広さや、東洋医学の面白さを知り、魅力を感じたからでした。大学生になり、美容への興味が高まってきたことと、大学でも美容鍼灸を学び始めたことが、美容鍼灸分野をめざす私の原点になりました。現在は、美容鍼灸師として、お客様のお顔や肌、健康面のお悩みを伺い、症状に応じた鍼灸治療を行っています。身体の外側からだけではなく、内面にも働きかけて、睡眠の質や体質の改善にもつながる施術ができるのが鍼灸治療の強みです。ご来院時にはお疲れだったお客様が、お帰りの際にはキラキラとした笑顔に。そんな瞬間が、やりがいになっています。森ノ宮での4年間は、毎日学ぶ楽しさを感じながら成長できた時期。お世話になった先生とは今でも交流があり、東洋医学について教わることもあります。これからもスキルを磨き続け、多くの方を幸せにしていきたいです。
原辺 允輝
2018年3月スポーツ特修コース卒業
SKNザンクト・ペルテン(オーストリア)/鍼灸師・トレーナー
カンボジアを経てオーストリアへ。海外プロサッカークラブでトレーナーとして生きる。
カンボジア1部リーグに所属するプロサッカークラブ「アンコールタイガーFC」の専属トレーナーとして3年間経験を積んだあと、2021-2022シーズン後半戦からはオーストリアの「FCヴァッカー・インスブルックU23」、2022-2023シーズンから「SKNザンクト・ペルテン※」というクラブで女子チームを中心にトレーナーを務めています。
普段の練習はもちろんのこと、遠征にも帯同して選手の体調管理やケガの応急処置、リハビリメニューの考案などを行っています。選手がケガをしてから診るのではなく、ちょっとした選手の動きの違和感に気づいて事前にケアするのが理想。専属トレーナーといっても契約は1年更新。腕が悪ければ契約を切られてしまう厳しい世界です。「チームに貢献できているか」「ニーズに応えられているか」。常にそういった「プロ意識」を忘れないようにしています。
大学で力を入れていた「メディカルスポーツトレーナー研究会」の活動や、東西両医学の知識は今も自分のベースとなっています。これからも、自ら行動することで道を切り開いていきたいと思っています。
※SKNザンクト・ペルテン:女子ブンデスリーガ1部(オーストリア)屈指の強豪クラブ。「UEFA女子チャンピオンズリーグ」の常連でもある。
根来 優奈
2021年3月スポーツ特修コース卒業
大阪市立中学校/教諭
医療人の知識と姿勢が、教育の現場で生きています。
鍼灸師と中学・高校の教員免許というダブルライセンスを取得でき、将来の可能性を広げられることに魅力を感じて森ノ宮医療大学へ入学。小学生の頃から続けていたバスケットボール部があることも、決め手のひとつでした。現在は大阪市立の中学校で、支援学級の生徒の学習をサポートしています。運動が苦手な子どもに対して、身体の構造や仕組みに基づく的確な指導ができるのは、医療大学で学んだからこその強み。また、生徒の保護者と学習内容について頻繁にコミュニケーションを取るのですが、その際には、在学中に鍼灸治療の問診技術として身につけた「傾聴」によって、信頼関係の構築につながっていると思います。放課後は、中学校のバスケットボール部の顧問を担当していて、生徒たちの成長に確かなやりがいを実感できる、充実した毎日を送っています。中学校の教諭になるまで、進路相談や教員採用試験対策など、手厚く支援してくれた大学の先生方に感謝しています。