奈良芸術短期大学の評判(学生)
学生の声
島 可南子さん
入学して一年
入学してちょうど1年が経ちました。先日「進級制作展」があり、半年間かけて宇宙をテーマにした作品を作りました。素材はウッドとガラスとメタルです。中にある照明は惑星をイメージしています。色味にこだわって、緑青(サビ)を吹きつけました。毎日、全身木クズまみれになりながらの木を削る作業は大変でした。実はウッドは専攻していないのですが、今回どうしてもやってみたくて、ウッドの先生にかなりフォローしてもらいました。こんな風にやりたいって言ったら、どうしたらうまくいくか一緒に悩んでくれて指導してくれました。奈良芸は本当に先生との距離が近い!話しやすくて、授業以外でもみんなで雑談できるのが楽しいです。
モノづくりは楽しくて仕方ないですが、それと同時にカタチにすることって、とても難しいなと最近つくづく実感しています。もっとフォルムにこだわって、細かいところまでていねいにつくりあげていきたいです。

神之門 知美さん
自然や生き物をモチーフに
作品は草花や木など自然のものをモチーフにすることが多いです。今、制作している着物は家の裏に咲いていた花、ジャーマン・アイリスがテーマです。2回生で初めて織ったタピストリーは歴史のある飛鳥がテーマで「あすか‐過去から現在へ‐」というタイトルです。いにしえの飛鳥から生成された緑豊かな自然が新たな根を育むというイメージで制作しました。今まで作品のテーマを草花にしようとかあまり思わなかったのに、奈良芸に入学してからは周りの自然に魅かれて、イメージがどんどん膨らむようになりました。これを織りでグラデーションにしたら、どれほどキレイになるだろうか…など考えます。次は海洋生物に挑戦したいです。クラゲが泳ぐ姿を織りで表現したいです。

柴山 敬子さん
課題に追われ、鍛えられています
1回生の最初の頃は、ハンドワークの授業が多かったですね。線と面のトレーニングとか色彩とか。最初はこれでデザインの勉強になるのかと思いましたが、だんだんデジタルワークになってきて手描きの重要性がわかってきました。2回生になって、デザインの現場の仕事に近い<コミュニケーションデザインクラス>に入りました。企画や構想、人とのコミュニケーション力を学びたいと思ったからです。授業は次から次と課題が出されるのでもう必死でしたね。ほんとうに目にクマができるほど頑張ったんですよ(笑)。一番しんどかったのはWebデザイン実習です。奈良芸のホームページをグループでつくるという課題で、企画からWebサイト構築までやっていくんですが、皆の案をまとめるのが大変でした。グループワークでは、コミュニケーション力が大切ですよね。
卒業制作は『チロルチョコ』のデザイン。外国人のためのお土産バージョンです。取材や資料集めをするために関西国際空港やお土産店にも足を運びました。先生からは今までなかった斬新なモノ、それでいてリアリティのあるモノをつくりなさいとアドバイスをいただきました。
制作する上で心がけているのは、第三者の眼で見るということです。自分を客観視するのがなかなか難しいのですが、自己満足にならないよう”つたえるデザイン”を意識しています。

祇園 すみれさん
描きたいモチーフはゴチャゴチャしたモノ
奈良芸は少人数制クラスと個人ブースが広いのがいいですね。先生方にじっくり指導してもらえるし、デッカイ作品がのびのび描けますから。それに自由に描ける雰囲気があって自分らしい表現を追及できます。
今、描いているモチーフは『一斗缶』です。家の近くのペンキ屋さんに放置されているのを見て『缶』の重なり具合が面白くて描いています。私は自然の風景や植物より人工的につくられたモノの方に興味があっていつもモチーフに選んでいます。硬い金属、メタリックなモノが絡んでゴチャゴチャしている方が、躍動感があって好きですね。
片邊 ゆまさん
モノを観て感じた瞬間を描く
入学後は、まずモノをしっかり観ることを教わりました。よく観ることで、今まで気づかなかったことも観えてくるようになりましたね。例えば人物、人って本当にいろんな表情があり顔を持つということに気づきましたね。また、モチーフを観てきれいと思う瞬間を発見するのも楽しくなりました。
美術科ではモノをありのまま描くことを大切にし、専攻科になってからはモノから感じた印象を色、カタチ、空間構成してキャンバスに表現するようになりました。時にはこう描きたいという理想と、モノを観て発見したことが違っていて迷う場合があります。そんな時は自分に忠実になります。自分のやりたいことを曖昧にせずに、気に入るまで何度も描きます。自分の感性を信じ迷わないことですね。
制作する上で特に意識するのは『光』です。エスキースを何枚も描いて制作の時間帯を選び取り組んでいます。
西川 瑠美さん
陶芸は自由自在に変化させられる面白さが魅力
美術科の高校でいろいろやって『陶』が一番自分の世界を表現できると思ったんです。『土』は面白い素材で柔らかくも硬くも表情が出せるし、平面でも立体でも自由に表現できるのが気に入っています。それに「焼いてみないとわからない」「思い通りにならない」ってことも魅力ですね。もちろん『炎』を自在にあやつって上手くコントロールできれば、もっと楽しいと思いますが。
美術を志したのは、子供のころから絵を描くことが好きだったからです。美術科の高校に進学し、高校2年生から陶芸を始めました。イラストや金工もやったのですが高校の卒業制作は陶芸を選びました。それでもっと本格的に陶芸をやりたいと進学を考え、学生の作品が魅力的で、学費が安いのも気に入って「奈良芸ならやれる」と入学しました。