千里金蘭大学の先生からのメッセージ
先生からのメッセージ
福嶌 敎偉
教授(千里金蘭大学 学長)
ドナーとご家族への感謝を忘れず、臓器移植に取り組む先生

先生の取組み内容は?
臓器移植は、全ての治療を施しても治せない臓器不全患者に、善意あるドナーの方から臓器を戴いて移植する医療です。
心移植の場合、心不全で全く動けず、平均余命1年の患者が、動きまわれるようになります。
移植はすばらしい医療ですが、ドナーを欠くことができません。
私はいつもドナーとご家族に感謝をしながら、移植を受けたレシピエントに戴いた心臓をいつまでも大事にしてもらうために、この仕事に励んできました。
昨年8月に日本組織移植学会の前日にドナー感謝イベントを開催し、本学教育学部の音楽ゼミ生と金蘭会高校・中学の吹奏楽が『ありがとう』の気持ちをお伝えしました。
これらの医療を充実させるために、医師、看護師、薬剤師、栄養士、臨床心理士、社会福祉士、病院保育士などが信頼、尊重しあえるような教育をしていきたいと思います。
授業・ゼミの雰囲気は?
問題を自分で考え、解決できる力を育む授業。
講義では、多くのイラストを用い、実例に沿った内容を説明し、現場が実感できるように工夫しています。
毎年、『臓器移植を受けた子ども達のサマーキャンプ』にボランティアで学生(昨年1、4年各7人。内5人看護研究ゼミ生)が参加し、移植を受けた子どもたちの状態と移植後管理を学んでもらっています。
4年生の看護研究では、将来、看護師として仕事をする中で遭遇するさまざまな難問を自分で解決できるように、現在の看護学的疑問・テーマを自分で選択し、文献を調べて研究計画書を作成し、自分で解決できるように指導しています。
高校生の皆さんへのメッセージ!
将来の夢を描き、命の大切さと優しさの心を培ってください!
大学をゴールとするのではなく、「将来の夢」を描いてほしいです。
また、看護師、保健師、助産師、養護教諭は、どれも命に関わる職種であり、本学で「命の大切さ」を尊び、優しさの心も培ってほしいと願っています。
鎌田 洋一
教授(栄養学部長)
食品中の病原体を簡単かつ確実に見つける検査を考える先生

先生の取組み内容は?
私の専門分野は公衆衛生学・食品衛生学です。
食品中の細菌・ウイルス・寄生虫といった病原体を、早く・簡単に・確実に検出するにはどうすればよいか、また、病原体が含まれている食品を喫食した際に、どのように病原体が人体に吸収され、症状を誘発するのかを研究してきました。
「病原体の検出」は、感染性疾病の理解の原点です。
検査は「精密」だけでは不十分です。
安価で簡易かつ、確実に実行可能な検査法の確立が重要です。
近年、シカやイノシシなど、野生動物を「ジビエ」として食用に利用することが奨励されています。
最近の研究成果としては、電源のない山間部でも食中毒ウイルス・細菌を検出する検査システムの開発や、シカ肉中に下痢を起こす寄生虫(サルコシスティス)を発見したことがあげられます。
授業・ゼミの雰囲気は?
食べ物でアレルギーを治す方法を研究をしています。
私が所属する栄養学部栄養学科では、「アレルギー制御」が共通した研究テーマになっています。
私の得意分野は「原因物質の特定とその性状解析」です。
そこで考えたのが、「食べ物でアレルギーを治すには・・・」です。
漢方薬研究の流れから、食用キノコは人体の免疫機能を刺激し、アレルギー体質を通常に戻す効果があるらしいことを知りました。
現在は、エノキタケやマンネンタケ中の「アレルギー抑制タンパク質」を研究対象とし、その遺伝子解析、組換えタンパク質作成、その調理学的性状の解析を進めています。
高校生の皆さんへのメッセージ!
「自分が一番好きなもの」を見付けるのが、人生を豊かにする第一歩!
私はもともと獣医師になるつもりでした。
それがどうして大学教授になったのか。
「原因を突き止め、その影響を確かめる」ことが好きだったからです。
ぜひ皆さんも、「自分は何が一番好きなのか」を見極めてください。
伊原木 幸馬
講師
音楽の楽しさと学びを伝える先生
先生の取組み内容は?
専門分野は、声楽・音楽教育です。
声楽の分野ではこれまでに、地域に根付く民話や史実をもとに創作したオペラに出演したり、ベートーヴェン「交響曲第9番」をはじめ、モーツァルトやヘンデルによる宗教曲のソリストとして歌唱したりと声楽の演奏を行ってきました。
現在は、日本の民謡を基に創作された童謡や歌曲の演奏研究と歴史研究を行っています。
音楽教育の分野では、保育者や小学校教員を目指す学生さんにとって必要となる「弾き歌い」の研究を行っています。
「弾き歌い」ですから、「弾き」と「歌い」のバランスが保てるようにオリジナルデジタル教材の開発や指導法の研究を深めています。
また、歴史研究の視点から、子どものうたの変遷や次世代を担う子どもたちへの日本の音楽文化の継承の在りようを研究しています。
授業・ゼミの雰囲気は?
初心者から経験者まで、音楽が楽しくなる授業!
1年生から始まる器楽演習(ピアノレッスン)では、初心者のためのオリジナルデジタル教材を用意しています。
この教材によって、弾き方やリズムなどに関する不安を解消することが可能となります。
また、音楽ゼミでは、学内子育て支援施設や、金蘭会保育園等での音楽会を開催し、受講生自らが企画・運営も行っています。
3年生から開講している「こども音楽療育士」に関連する授業では、音楽療育の理論的な学習に加えて、音楽療育楽器を用いた実践、放課後等デイサービスや支援学校等での実習を行うカリキュラムを用意しています。
高校生の皆さんへのメッセージ!
音楽に親しみ楽しみながら、先生になる夢を一緒に叶えよう!
歌うことが好きなひと!楽器を演奏することが好きなひと!一緒に音楽をしませんか♪
苦手…と感じる生徒さんもいるかもしれませんが、本学で音楽に親しみ楽しみながら、保育や教育を学び、一緒に夢を叶えましょう。