近畿測量専門学校の評判(卒業生)
卒業生の声
島坂 翔也 さん
株式会社 かんこう 空間情報部(航空測量担当) ICT 推進チーム
奈良県立御所実業高校を卒業後、
近畿測量専門学校(情報測量学科)に入学
現在、株式会社かんこう勤務
■近畿測量専門学校を選んだ理由は?
測量に興味を持ち始めたのは、高校生の時です。
最初は就職するつもりでしたが、就職したいと思っていた企業からの求人票が来ず、進路に悩んでいた頃、学校で水準測量について少し学んだ時期があり、脚の据え付けや、観測、観測後の計算方法等も卒なくこなせたことが嬉しく、なんとなくだが測量って楽しいなと思い始めたのがきっかけです。
その後、実習を重ねる中で、自己の目で標尺を見て算出した成果である測地誤差が、良否判定につながるというのがおもしろく感じました。
また、通学の際に道路や工事現場等で測量作業を見かけ、自分が知っている測量(水準測量)ではない測量をしているのに気づきました。あれはなにを測っているのだろう。ほかにどのような測量があるのだろう。
と、次第に意識するようになりました。
ちょうどその頃、進路相談があり、測量についてもっと深く知りたいと思うようになっていた私は、先生との面談の中で“近畿測量専門学校”の存在を知りました。
【卒業と同時に測量士補の国家資格が得られる学校】ということで、“測量に興味”があったこと、“国家資格が取得”できることで、私の進学のイメージは近測で一杯となり、進路の先生からも“近測なら間違いない”とお墨付きを頂き、「近測」に進学を決めました。
■会社での仕事について
私が働いている株式会社かんこうは、総合建設コンサルタントであり、測量だけでなく、土木、建築、それから鉄道と、様々な分野を展開しています。
測量分野においても、航測、実測、GIS の部門に分かれており、私は、航測部門である「空間情報部(航空測量担当)ICT 推進チーム」に所属しています。
ICT 推進チームは、MMS(移動体計測車両)、UAV(ドローン)等の ICT 機器を主体に活用し、3 次元データを計測、解析している部署です。
UAV に関しては聞いたことがあるという方は少なくないと思いますが、MMS とはなに、という方は多いと思いますので、簡単に説明します。
MMS とは、移動体計測車両とも呼び、名前の通り車で移動しながら計測します。
ただし、その車両には、GNSS アンテナ、レーザスキャナ、全方位カメラ・IMU(慣性計測装置)等のセンシング機器を搭載し、走行しながらの 3 次元計測を実現させるのが MMS です。
MMS での仕事内容は、レーザスキャナで 3 次元点群データを取得し、後解析は、地図情報レベル 500 の数値地形図の作成、高速道路の支柱の点検、高速道路下部の構造把握、全方位カメラの 360°画像による道路案内板等の標識点検、防護柵(ガードレール)の確認等、多種多様です。
UAV での仕事内容は、SFM による 3 次元測量はもちろんのこと、近年では災害対応にも力を入れています。
実際に災害が起きた場合は、翌日に災害地へ出向き、UAV を使用して被災状況を収集します。
UAV により、人が立ち入れない箇所や鳥瞰できる映像取得が可能になり、被災状況の早期把握、被災箇所が一目瞭然にわかるというメリットがあります。
その後、すぐさま取得した映像データを編集し納品します。
また、毎年、国土交通省が主催する大規模な防災訓練が関西で開かれる際には、UAV 部隊として参加し、実際の災害時と同様に映像取得を行っています。
MMS で取得した点群データでは、精度担保のため、標定点が必要になります。
その標定点を取得する際は、従来通りの基準点測量が必要となり、UAVでの 3 次元測量でも、空標識といった写真に写るマーカーが必要になり、これらも MMS と同様に基準点測量による対空標識の位置取得が必要になります。
それに加え、UAV 測量では写真測量の知識も必要となります。
これらを踏まえて、基本的な測量の知識は不可欠であり、これから先の時代、どのような機器が開発されても、これまで通り基本的な測量の技術、手法が基礎となり、「空間情報の技術者」には、必要不可欠だと私は考えています。
■進学に迷っている高校生・社会人の方へ
近測に進学すれば、様々な測量の基礎についてはもちろん、パソコンを使用しての 3 次元CAD や GIS ソフトを扱う授業、プログラミングを使い文書等を作成する授業も多くあり、測量企業で働く上で最低限必要な知識が学べます。
基礎の測量部分に関しては座学だけなく、セオドライト、レベル、トータルステーション、電子平板等を使用した実習科目が非常に多くあり、様々な測量機器の操作が学べます。
また、秋と冬には、1 ヶ月程度、大和川へ赴き、自分たちで測量機器を操作し観測を行い、データ取得から成果作成までの工程を一通り実習するといった、就職後を意識したカリキュラムもあります。
ほかにも、約 5 年前から本格的にスタートした、国土交通省が推進する“i-Construction”に則ったICT 機器である UAV(ドローン)を使用した 3 次元測量や、GNSS 測量では、概論だけでなく、
実機を使用した操作、データ取得、後処理といった、実業務と変わらない一連の流れも学べ、体現することができます。
私が在学中の時、測量の知識がゼロで入学される方も多数在籍していたので、測量ってなに?からのスタートでも全く問題ありません。
少し、癖の強い先生方がおられますが、熱心に教えて下さるので学校生活も非常に充実していました。
また、資格取得のため社会人の方々もたくさん在籍していたので、少しでも測量に興味があるという方や、建物、橋、道路等の建設に携わりたい方も是非、これからもあり続ける仕事で、且、国家資格が最短 1 年で取得できる近畿測量専門学校へ、見学だけでも行ってみてはいかがでしょうか。
細川 優さん
技師として建設課・河川配属
大阪府(公務員)
大阪市立都島工業高校卒業後、大手の会社に就職。
公務員を目指し本校へ入学。
在学中、Wスクールで公務員コースで学び、
地方公務員(大阪府)に合格。
現在は技師として建設課・河川配属。
■近畿測量専門学校に入学してよかったと思うことは?
・学生生活がすごく楽しかった
・公務員を目指していたが、測量のことも勉強した上で公務員になったので、全然測量をしらずに入社した人よりわかることが多く、勉強したことがすごく役に立っていると実感している。
・年齢層が幅広く、年上の人との付き合い方がわかった。
(測量専門学科は20代~30代が多く、40代、50代の方の入学もあります)
■仕事で感じるやりがいは?
・自分で考えた構想が実現することもあるというのは、すごく夢があるし、やりがいもあると思う。
・担当した河川の堤防のかさ上げは、最初は反対もあったけど、出来上がってからは、大雨の時など不安があったけど、安心して生活できるとお礼を言われ、役に立ったことが感じられて嬉しかった。
■公務員になってよかったと思うことは?
・府全体で若手育成にも力を入れているので、研修にも積極的に参加でき、知識や技術力の向上ができる
・休みが取りやすく、男性の育休も奨励されているので、育児にも積極的に参加したい(今年結婚することになりました!!)