国際バカロレアとは
国際バカロレア(International Baccalaureate)とは、インターナショナルスクール、諸外国の現地校の卒業生に大学入学資格を与える組織もしくはプログラムのこと。IBと略す事が多い。西欧諸国には原則大学入試がないため、大学入学資格試験を実施することで高校卒業者の質・学力を保証している。国際バカロレアの大学入学資格は世界で通用しており、同様に日本でも主にインターナショナルスクールの卒業生が日本の大学を受験する場合などに利用されている。
近年、その世界で通用する大学入学資格を取得するためのプログラム「国際バカロレア」が注目を浴びている。
3つのプログラム
3~19歳の年齢に応じ初等・中等・高等の3段階の教育課程があり、プログラム修了後に試験を実施し、本部をスイスに置く国際バカロレア機構がその資格を認定している。基本的に授業や試験は英語・フランス語もしくはスペイン語の3ヶ国語で行われる。
●PYP (Primary Year Programme)
3~12歳までを対象としたプログラム。身体・精神を発達させることを目的としている。5つの基本要素「概念・知識・技術・態度・行動」と「言語・社会科学・数学・芸術・科学・体育と個人教育」の6つを学ぶ。
●MYP (Middle Years Programme)
11~16歳までを対象としたプログラム。青少年期である生徒が学習と社会のつながりを習得することを目的としている。
「第一言語(母語)・第二言語(外国語)・人文・科学・芸術・体育・技術)」の7つを学ぶ。
●DP(Diploma Programme)
16~19歳までを対象としたプログラム。「言語と文化・言語習得・個人と社会・実験化学・数学とコンピュータ科学・芸術」の6つの分野から1科目ずつを選択して学ぶ。ディプロマ取得のためには学術論文提出等の要件がある。プログラム修了後筆記試験を受け、合格すれば世界各国で認められている大学入学資格を得ることができる。
日本での動き
近年、政府が中心となって日本の高校へ国際バカロレアの導入を推進している。グローバル社会で活躍できる人材の育成のために、上記のプログラムを実施し、国際バカロレア機構の認定を受けた学校を公立校で増やそうという動きが起きている。