「進学ナビ職業図鑑」シリーズ
警察官(2012.07.30UP)

どんな仕事?

●暮らしの安全と人々の生命・財産を守る
暮らしの安全を支え、人々の生命と財産を守るのが警察官です。警察官の仕事には、多くの分野があります。交番や駐在所に勤める警察官は、道案内や遺失物の受付などを行います。担当地域の家や商店を訪問する巡回連絡パトロールも日常業務です。防犯指導、住民からの相談などに気軽に応じ、地域の安全を支えます。

●幅広く多岐にわたる警察官の仕事
市民からの110番は、通信指令室に直接つながります。通信指令室に勤務する警察官の仕事は、通報のあった事件現場にいち早く警察官を到着させることです。交通安全に携わる警察官の仕事は、安全な交通環境をつくること。駐車違反の取り締まりや、児童を対象とした防犯教室や交通安全指導を行います。少年相談室に勤務する警察官は、少年や保護者からの相談に応じます。青少年の健全な育成も、警察官の大切な仕事のひとつです。ほかにも、交通・刑事・警務などの仕事があります。

警察官になるには

警察官になるには、各都道府県ごとに行われる警察官採用試験に合格することが必要です。警察官採用試験の内容は都道府県警察ごとにやや異なりますが、ここでは警視庁の場合を例にとって紹介します。試験は1次試験・2次試験に分かれ、教養試験、論文試験、面接試験などが行われます。
警察官採用試験に合格すると採用候補者名簿に登録され、採用されれば警察学校に入学し、一定の期間、団体生活を通して警察官に必要な知識や技能を学んだ後、初めて仕事に就くことになります。

必要な免許・資格は
受験資格はI類・II類・III類に区分され、それぞれ年齢や学歴の制限があり、また身長・体重・視力など基準を満たしていなければなりません。身長は男子160cm以上、女子154cm以上。体重は男子約48kg以上、女子45kg以上。視力は裸眼視力0.6以上、または裸眼視力0.1以上で矯正視力1.0以上。このほかにも、色覚、聴力などについて身体要件があります。
社会に果たす役割は?
警察官の任務は人々の生命と財産を守り、社会の安全と秩序を保つことです。犯罪のない明るく住みよい街をめざして努力していくことが警察官の役割です。しかし、今日では犯罪や交通事情などが複雑化し、凶悪犯罪も増加しています。これに対応するために警察業務は多様化し、特殊な事件の捜査には高度な専門知識・技術を持った警察官があたります。いずれにしても警察官の仕事は、機械が人間に代わって行うことのできないものであり、社会にとって極めて重要な役割を果たしています。
求められる適性・資質は?
警察官にとって大切なのは、やはりまず正義感です。自分よりも人のため、相談に来た人や犯罪の被害を受けた人などのために何かができる、そういう人が警察官の仕事に向いているといえます。
そして、もうひとつ大切なのは体力です。体力がなければ、任務を遂行することが難しい場合もあります。
このほか、警察官になるためには、規定の身体要件を満たしていなければなりません。
警察官の採用試験とは? どんな階級があるの?
都道府県が合同で採用試験を実施する「共同試験」。
この制度は、1回の試験で自動的に2つの都道府県を受験したことになります。成績によって志望順に選考されるのです。また、警察官の階級は、巡査→巡査長→巡査部長→警部補→警部→警視→警視正となっています。
警視正以上になると国家公務員になります。大卒者の場合、採用から約2年で、巡査部長への昇任試験受験資格が得られます。

先輩の声

交通安全教室で、制服を着で学校へ行くと「おまわりさんだ」と子どもたちがすごく喜んでくれます。女性だからできないというのでなく、警察官にも女性だからこそできる仕事があると思います。婦人警察官の仕事の範囲もますます増え、自分のがんばり次第で道が開けていく仕事だと思います。

駐在は、地元に住んでいる人々の身内・仲間のようなもの。どんな話でも聞いて皆さんの力になろうと思います。ミニ広報誌を回覧板で回しており、地元に密着した記事を載せるよう心がけています。地元の方々とは大家族になったような気分で、ときどきこちらが助けてもらうこともあります。

指令業務で難しいのは、携帯電話の普及で通報者が現在いる所がわかりにくい点です。電話から女性の悲鳴が聞こえた場合、実際に現場に行ってみないと犯罪被害にあっているのかわかりません。実際にあった話で、ゴキブリを見て「キャーッ」と悲鳴をあげただけだったということもあります。

警察学校の学科

●法学
被疑者逮捕時に適用される罪状など、警察官として必要な、警察法・刑法・刑事訴訟法などの法律について学びます。
●警察実務
警視庁内の様々な課における、実際の活動に必要な知識・実務内容を学びます。
●術科
柔道または剣道・逮捕術・けん銃など、公務上で身につけておくべき身体的な技術を学びます。

警察官の現状・将来性

国内の治安に関わる職種ですので、犯罪によっては危険も伴う警察官ですが、志望者は多く、難易度が高い試験を突破しなければなりません。採用試験を何度も受け、やっと警察官として採用されるケースもあるほどです。警察組織は、国家機関としての警視庁と、自治体警察としての都道府県警から成り立っています。警察官採用は都道府県別になっていますが、出身や住所に関わらず自分が選んだ県の採用試験を受けることができます。採用されても必ずしも希望の部署につけるとは限りませんが、適性があれば能力次第で異動のチャンスはあります。

お仕事DATA

●平均収入
初任給は23万円くらい。都道府県によって異なります。
●勤務時間
部署や事案によって異なります。職業柄、3交代制など深夜勤務もあります。
●必要資格
各都道府県が実施する「警察官採用試験」に合格すること。

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