栄養士「進学ナビ職業図鑑」シリーズ

【国家資格を取得する】
栄養士になるには国家資格が必要です。取得には、厚生労働大臣の指定を受けた養成機関で学ぶことが必要で、卒業すると各都道府県から栄養士の資格が与えられます。養成機関は四年制大学、短大、専門学校、各種学校など全国に約280校あります。栄養士課程で学ぶ内容は、解剖生理学、運動生理学、食品学、栄養学、栄養指導論、公衆衛生学などさまざま。人々の健康と命を支える仕事ですから、基礎的な勉強をしっかり行うことが大切です。

【病院で】
病院食の献立作りと指導
患者さんそれぞれの病状に合わせ、栄養価の計算をしてメニューを作ります。担当医師からの指示を守って、病気の回復を助ける大切な仕事です。

【学校で】
給食作りの管理
子どもたちの健康を守る給食作り。栄養価はもちろん、好き嫌いなくおいしく食べてもらうためメニューにも工夫します。最近はアレルギーなどに対応した細かなメニュー作りを行う学校もあります。

【スポーツクラブで】
食事管理指導
スポーツクラブや健康センターなどで受講者の食生活の相談を受けます。効果的なダイエットを栄養面からサポート。栄養士の新しい仕事として広がっています。

患者さんの健康回復が一番の喜びです。患者さんの中には、自分の受けている医療や、具体的な生活はどうしたらいいのかを不安に思っている人がいます。その橋渡しを栄養士として、していきたいと考えています。

病院に勤務している時は、入院患者さんが無事退院してくれることがやりがいでした。今は県庁に勤務し、地域の人たちが病気にならないように予防活動をしています。正しい知識を身につけて健康づくりに気を配ってくれるようになることが一番のやりがいです。

私がいいと思ってやったことも、患者さんとのコミュニケーションにギャップがあれば、すごく怒られて拒否されます。食事や病気、好き嫌いなどで拒否されるなどケースはさまざまですが、お互いの話し合いの中で解決し、最終的には納得していただきます。食事を通してコミュニケーションを大切にしています。在宅福祉が将来、栄養士の活躍の場になっていくと感じています。