調理師（日本料理＝板前）「進学ナビ職業図鑑」シリーズ

職場には、高校などを卒業してそのまま入る場合と、調理師学校などで調理師免許を取得してから入る場合があります。
職場に入ると、最初は見習いとして下働きをします。先輩の仕事を手伝い、調理の様子を見ながら基本的なことを学び、食材の名前や扱い方、食器や料理の名前なども覚えます。見習い期間は職場の規模などによっても違いますが、最低2～3年です。一人前といわれるには10年程度の経験が必要です。

父親がいけす料理屋に魚を卸す仕事をしており、たまについて行って板前さんを見たときに「かっこいいな」「魚をあんな風にさばけたらいいな」と思い、それから板前を目指しはじめました。

微妙な味付けやさじ加減の難しさを感じます。鯛をおろしたりするのは経験して数をこなせばできるようになりますが、さじ加減は本人がちゃんとしているつもりでも「ちょっと辛いな」「甘いな」と言われることもあり、自分の体調を整えて常にベストコンディションにしておく必要があります。

弟子たちに指示を出して、彼らが勉強のためにそのとおりに調理をするということが多いわけですが、なかなか思うとおりに上がってこないときもあります。それが、自分が思っていたようなイメージで仕上がってくると、本当にうれしいです。