2000
「縫う」「売る」だけでなく、着物の楽しさを伝えるのも私たちの役目!
きものCafeちどり
ショップ運営
こんな仕事
和小物など販売しながら、お汁粉やお茶漬けなどのメニューを揃えた「きものカフェ」を運営しています。着付け教室や和裁教室も開催。堅苦しくなく、気軽に着られる普段着の着付けを。和裁も古い着物の寸法直しとか羽織に仕立てるなど、各自やりたいことをやってもらっています。着物に興味があってもどうしていいか分らなかったり、高級な販売店や個人宅の和裁教室だと敷居が高かったりしますよね。でもここはカフェなので気軽に訪れていろいろ聞くことができます。お店がオープンしてから約2年半、延べ150人以上の方が教室へ来てくれました。このお店があったからこそ、これだけの方が着物に触れる機会ができたのを嬉しく思っています。
今の仕事との出会い
辻村を卒業後、ナショナルチェーンの呉服店に勤めましたが、高級志向の大手のやり方にギモンを持ち3年半で退職。私は着物が大好き。もっとみんなに気軽に着物を楽しんでほしいと、次にアンティーク着物ショップに転職しました。ところが今度は新たなギモンが。お客様はコーディネートの仕方とか、半襟の付け方とかいろいろ聞きたいんです。でも買わずに聞くのは悪いと遠慮してしまう。そういう人がたくさんいるのを実感した時、お客さんだった今のオーナーと知り合い、だったら自分たちで理想のお店を作っちゃおう!ということになったんです。物件を探し、自分たちで床を塗ったりと何もないところから始め、2005年10月にオープンしました。
私の学生時代
私、辻村へ入るまでは針を持ったこともなく、家庭科は10段階評価で3(!)。ただ手に職をつけたいな、着物が着られたらいいな、くらいの気持ちでした。だから1~2年の頃は訳が分らず、3年になったらやめようと思っていました。でもせっかくだから4年まで続けようとやっていたら、それからですよ、着物のおもしろさに目覚めたのは。だから私は学生の皆さんに声を大にして言いたい。「学校は4年間、絶対続けた方がいいよ!」。卒業後も「縫う」か「売る」しかない訳ではありません。自分が率先してやることで、世界が開けます。多くの人に着物の楽しさを知ってもらうために、その技術や知識を活かせばいいんです。後輩たちにも期待しています。