2004年
デザイナー
“fur fur”
コレクションと展示会で、年間スケジュールはいっぱい
フリルやレースを使ったスタイルに、テーラードジャケットなどのマニッシュなテイストを組み合わせたレイヤードスタイルを得意とするブランド“fur fur”。デザイナーである古橋さんに今の仕事を伺ってみた。「年に4回の展示会、春と秋に開催される年2回のコレクションに向けての活動が中心です。そこにイレギュラーで制作するスポット企画のお仕事もあります」それは、他のファッションブランドや映画とのコラボレーション企画まで多岐にわたる。「コラボ企画以外にも、展示会には出していないけれど、直営店からのリクエストなどで商品を追加生産することもあります」多忙なスケジュールを押してまで、それらに答える古橋さんには理由があるようだ。
手作りとプロダクト的なミックスが“fur fur”の特徴
「ラフォーレ店はオープンして2年近く経ちますが、店頭からのリアルなお客様の声は、とても参考になります。定期的に店長を交えてミーティングをし、お客様との距離感を近くしたいと思っています」お店ができたことで、古橋さんが得意とする手作りの一点物を発表できることもうれしいことだという。「手作りものを得意としていますが、すべて私が一人で作るには限界があります。今はそういった生産背景も整ってきたので量産可能な手作りのものと、お店だけの完全な一点物など、いいバランスで展開できるようになりました」手作りものとプロダクト的なもののミックス、それらがうまく融合したさじ加減が“fur fur”の特徴という。
ブランドのイメージを凝縮した今回のコレクション
2009-‘10年秋冬のコレクションは、ハーブ魔女を思わせるナチュラルでミステリアスなエッセンスと、ロマンティックなフリルやレースの繊細さ、田舎の農夫のようなオーガニックな雰囲気をキーワードにコレクションを展開した。「今回は4回目のショーで、一本軸を通したいというのがあって、今までやってきたことの集大成の意味を込めて制作しました。得意なものを集中して見せたシーズンだと思う。ストレートにブランドのイメージを伝えました」素材には、ウールリネンやタータンチェックなどを使用し“らしさ”をアピール。そこにマーティン・マニグ氏による毒気あるユーモアなイラストを取り入れたラインもアクセントとなった。
瞬間的に集中力を上げていくことを目標に
多忙なスケジュールの中でデザイナーとして時間を費やし、こだわりたい部分を聞いてみた。「年4回の展示会で単純計算でも3ヶ月でワンシーズンのことを完了させる。デザイン画作りや仕様書の作成などに費やしたいという願望はありますが。笑」費やしたい時間が取れず、ジレンマだったときもあるが、逆に今は瞬間的に集中力を上げていくようにしているそう。「時間は取れなくても、“集中する時間”を作ることはできます。その意識があれば、同じ時間でもだいぶ違ってきます。そうはいっても、まだできてはいないかも。今でもそれが目標です」
少しでも成長して、継続していきたい
学生のときの授業はすべて役に立っているという古橋さん。就職活動で持参したアクセサリー作品も授業で覚えた技法だった。それがチダコウイチさんの目にとまり、「フレーバ」に入社。その後は、チダさんがデザイナーを務める“OUT of ACTION”のアシスタント、’06年には“FUR”のデザイナーに就任、さらに‘08年には“fur fur”として東京コレクションでデビューを果たすなど、めざましい躍進を遂げている。そんな古橋さんの今後を聞いた。「とにかく継続していくことが今はいちばん大事。前シーズンより少しでも良くなったことを、自分自身が実感して続けていけるようがんばっていきたいと思います」
※この取材内容は2009年4月時点のものです。
【参照元】文化服装学院HP Next