2007年
プレス&ショップスタッフ
Time is on
ふとした偶然から今のショップに入社
就職を意識し始めたファッションビジネス科2年の夏、ふらっと入ったショップの格好よさに強く惹かれた伴野さん。思い切ってスタッフに求人について尋ねたところ、ちょうど人材を募集していることが判明。そして、その数日後に面接を取り付けた伴野さんは、とんとん拍子に就職を決めてしまう。それが、現在働いているTime is on。「面接で分かったことですが、以前近くにあった系列店で今の店長の接客を受けていたんです。しかも、面接に履いていったのは偶然にもそのとき買ったパンツで、店長がそれに気づいて自分のことを思い出してくれて……なんだか運命を感じました」
接客だけでなくプレスや買い付けも担当
Time is onは60~70年代をベースに、トレンドのエッセンスを加えたスタイルを提案するセレクトショップ。伴野さんが60~70年代に興味を持ったのは、文化の授業で当時のファッションについて学んだことがきっかけだそう。「モッズの間でフレッドペリーが流行ったといった時代背景を学んだことで、当時のファッションだけでなく、カルチャーにも興味を持つようになりました」。現在、Time is onには伴野さんを含めて5名のスタッフがいるが、各自の担当業務ははっきり線引きされておらず、プレスや買い付けもローテーションでおこなっている。「特に買い付けに関しては、店頭に立つスタッフが海外の様子を直接見ることで、雑誌を見たり人から伝え聞いたりするのではない、説得力のある接客ができるのではないかと思います」
一番大切なのはお客様の存在
プレス業務では、雑誌やウェブなどに掲載する商品の貸し出しをおこなっている伴野さん。ただしお店のイメージを優先させるため、貸し出しを断念することもあるとか。「断るというとえらそうに聞こえるかもしれませんが、そうではなく、お客様のお店に対するイメージを壊したくないだけなんです。お客様が雑誌やウェブに載ったうちの商品を見たとき、格好いいと思ってくれるかどうかを基準にものごとを判断しています」。また顧客の気持ちを第一に考え、知名度を上げるために大きく宣伝を打つこともしないという。「不特定多数に向けたお店ではありませんし、中には何十年と通ってきてくださっている方もいるので、今のお客様の存在を大切にしたいと思っています」
お客様とはできる限り対等に接したい
お客とスタッフも、結局は人と人との関係。伴野さんは、「お客様とは、できる限り対等な関係でいるのが理想です」と言う。実際Time is onのスタッフとお客の垣根は低く、ふらっとお店に来た常連客と世間話をしたり、学生のお客さんの就職相談にのったりすることもあるのだとか。「ブランドを売るのではなく、服をどう着るかというスタイリングの提案をしたいと思っていますが、お客様と日ごろから信頼関係が築けていれば、こちらの提案やアドバイスに真剣に耳を傾けてくださると思います。あとは、お客様を飽きさせないことが大切ですね。早い頻度でお店のディスプレイや商品を変えたりして、来るたび新しい発見があるように心掛けています」
洋服にこだわらないスタイル提案をしていきたい
お客さんが商品を買ってくれて、お店を出るとき笑顔になってもらえることが何よりの喜びだという伴野さん。「お客様に満足してもらうためには、相手の気持ちをくみ取り、そのつど接客のスタイルを変える柔軟性が欠かせません。一見シャイな人でも話かけていくと心を開いてくれることもありますし、ときには適度に放っておくことも必要ですし、これだという答えがないのが接客だと思います」。今後は店舗を増やし、Time is onというショップのコンセプトを多くの人に伝えていきたいと語る伴野さん。「ファッションは服だけではないと思います。映画や音楽、食など、まだ日本に入っていない海外の文化をグローバルに発信できるショップにできたらいいですね」
※この取材内容は2010年4月時点のものです。
【参照元】文化服装学院HP Next