森田敦也さん
産学・官学連携授業体験レポート(株式会社資生堂)
社会的課題をクリエイティブの力で解決する商品作りを心掛ける。
◎消費者の気持ちを理解するため、リサーチで実体験する重要さに気づいた。
僕自身は化粧品を使用したことがなかったので消費者の気持ちを理解できるのか不安でした。そこで女性に話を聞くだけでなく、化粧品の歴史を調べたり、自分も化粧をしてみることでメリットとデメリットを確かめて与件に挑みました。そして今回の与件である「ニューノーマル時代のメーキャップ商品」とは何かを考える中で、チームメンバーが資生堂ミュージアムで触る展示を見たことから「誰もが楽しめるメイク」というキーワードに辿り着きました。
◎見えなくてもメイクが楽しめる、五感で伝わるメイクパレットの開発。
視覚以外の聴覚や触覚に訴えることができる、これだけでポイントメイクが完成するような視覚障がい者向けのメイクパレットを企画しました。ケースに凸凹の印をつけて、触るとアイシャドウやリップがどこにあるかわかるようにしたり、ケースにビーズを仕込むことで動かすと音が鳴って鞄の中で探しやすくしたり、様々な工夫をこらしました。3Dプリンターで商品を制作して展示し、実際に触ることでその利便性に気づいてもらいました。
◎実際に悩みを抱える人に向けてプロジェクトを考える意義を実感。
今回の企画では先生や資生堂の担当者様から「バリアフリー商品を作る」という視点を評価していただき、最優秀賞を受賞することができました。企画を通して学んだことは、ターゲットを明確にすることでおのずとやるべき企画は出てくる、ということです。楽しいだけの企画ではなく、見る人の価値観を変えられるような社会的弱者の味方になるプロジェクトや、社会的課題を解決に導くことができるようなプロジェクトの考案を心掛けていきたいと思います。
5/16更新
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