井出 文枝
2009年
佐久総合病院東洋医学研究所
2009年
佐久総合病院東洋医学研究所
西洋医学の現場においての鍼灸師の役割は、 人間本来の力を引き出す癒しの治療です。
幼い頃から「先生」と呼ばれる仕事にはずっと憧れがありましたが、自分が鍼灸の道でそう呼ばれる立場になるとは思ってもみませんでした。具体的に進路を決定づけたのは、高3の時に参加した進学説明会で本学鍼灸学部の先生の講義を聴講したことです。
鍼灸は自然治癒力を活かす副作用のない治療であり、しかも科学的根拠に基づくものと知り「私の夢が凝縮されている!」と感動を覚え、本気で学びたいと進学を決意しました。あの時、聴講していなかったら今の私はいない、と言い切れるくらい影響を受けましたね。
学んでいて実感したのは、授業が臨床現場に直結していること。隣接する附属病院で治療に従事する先生から実践的な知識を享受してもらえたことが、今の私の宝となっています。
現在、私は地元である佐久総合病院内にある東洋医学研究所で鍼灸師として勤務しています。高度先進医療を担う医療現場において、ドクターやコ・メディカルとの連携をとりながら行う鍼灸治療の役割は「人間本来の力を引き出す癒しの治療」だと思うので、人が人を診るという基本姿勢をつねに忘れず、これからも笑顔で取り組んでいきたいと思います。