私が一番印象に残っている実習は、4年生の実習です。
ある入院患者様に、看護師の方が食事の介助を行っていたのですが、上手に飲み込むことができず、なかなか食事が進みませんでした。しかし、指導担当の先生が食事介助を担当したときは一度もむせることなくスムーズに食事が出来ました。それだけではなく、食べる姿勢・スピードなど様々なことを一度の食事中に試し、その患者様にとって最適な食事介助方法を確立し、看護師の方にその方法を伝えていました。
同じことを行っているのにも関わらず、介助者が違うだけで結果がこれほど大きく変わるということに驚き、また、指導担当の先生の技術の高さに感動し、将来は先生のようになりたいと憧れを抱きました。
4年間を通して合計で14週間実習に行かせていただき、現場でしか得ることのできない学びが多く、とても有意義な時間を過ごせたと感じています。
1年生の時に学んだ解剖学がとても難しかったです。
当時の私は筋肉の名前と部位を覚えるだけの単純作業のように思えて、勉強のモチベーションがあまり上がらず試験をぎりぎりパスできる程度の勉強しかしていませんでした。
学年が上がり実習に行った時に、正常な筋肉の働きや人体の構造をきちんと理解していないと“効果的なリハビリ”が実践できないことを実感し、一から解剖の勉強をやり直しました。それからは、その科目を言語聴覚士としてなぜ学ぶのかを考え、意識しながら勉強に取り組むことができました。
大学で学ぶことはその時は必要性を感じないことがあるかもしれませんが、すべてその先の学び、言語聴覚士への道に繋がっています。皆さんもぜひ先を見据えて取り組んでみてください。
国家試験に向けて
国家試験に向けての勉強は4年生の実習が終わった夏から本格的に始めました。勉強自体はとても大変ですが、自習室の皆と共に教えあい、苦手分野をカバーしながら勉強に取り組んだりできるので、一人で勉強するよりも勉強に取り組みやすいように感じます。また、友達が隣の席で真剣に勉強に取り組んでいる姿を見ると、「自分も負けてられない」「皆と一緒に言語聴覚士になりたい」という思いも強くなり、勉強に対するモチベーションも高まります。